哲学の誕生
自然哲学者
- 自然哲学者:自然を観察することで万物の根源(アルケー)を明らかにしようと試みた哲学者。
| 自然哲学者 | 万物の根源 |
|---|---|
| タレス | 水 |
| ピタゴラス | 数 |
| ヘラクレイトス | 火 |
| エンペドクレス | 四元素(火・水・土・空気) |
| デモクリトス | 原子(アトム) |
| パルメニデス | 永遠不変の存在 |
| アナクシマンドロス | 無限(アペイロン) |
| アナクシメネス | 空気 |
ソフィスト
- 弁論術:人を言葉によって説得するための技法。
- ソフィスト:弁論術を教える職業教師。
- プロタゴラス
- 相対主義:ものごとの真偽は個々の人間の考え方によるという立場。
- 「人間は万物の尺度である」
- ゴルギアス
- 懐疑主義
ギリシアの三哲
ソクラテス
「ソクラテスより知恵のある者はいない」というデルフォイの信託を伝え聞き、信託に反駁するため、各地の賢者たちに会って問答を続けた。その結果、彼らは最も大切な善美の事柄について何一つ知らず、自分は何も知らないということを自覚している点にこそ知恵があると考え、「無知の知」に至った。ソクラテスは問答法(助産術)によって相手に質問を重ね、自分自身の無知に気づかせながら、ただ生きるのではなく善く生きることこそが本当の意味で幸福になるために重要なのだと説いた。
- 魂への配慮:真の知を求めて自分の魂をできるだけ優れたものにすること。
- 知徳合一:徳とはよく生きるための知であるという考え方。
- 知行合一:知を知る者はそれを行動に移し、善い人間になることができるという考え方。
- 福徳一致:徳を知るものだけが本当の意味で幸福になれるという考え方。
プラトン
主著:『ソクラテスの弁明』『饗宴』『国家』
プラトンは師であるソクラテスの死を受け止め、その思想を発展させていった。プラトンは感覚によって捉えられる現実世界の背後に、永遠不変の本質である「イデア」が存在すると考えた。人間の魂はイデアを想起することができ、すべてのイデアの原理である善のイデアを知ることこそが人間の幸福であると考えた。
- 魂の三分説:魂は理性・気概・欲望の三つに分けられるという考え。
- 四元徳:知恵・勇気・節制・正義
- 哲人政治:統治者階級・防衛者階級・生産者階級のそれぞれを知恵・勇気・節制に対応させ、知恵をもつ哲学者が政治を行うことで正義が実現するという思想。
アリストテレス
主著:『形而上学』『ニコマコス倫理学』
アリストテレスはプラトンの創立したアカデメイアで学び、多方面の学問に通じた。師であるプラトンの理想主義を批判し、現実主義的な思想を展開した。アリストテレスは「人間はポリス的動物である」と述べ、ポリスでの共同生活に欠かせないものとして正義と友愛を重視した。
- 徳の区別:知性的徳(知恵と思慮)・性格的徳(中庸を選ぶ習性)
- 中庸:過多と不足の中間。勇気(無謀と臆病の中庸)や節制(放縦と鈍感の中庸)など。
ヘレニズム時代の思想
エピクロス
- エピクロス派の開祖
- 肉体的な衝動や苦痛に煩わされない魂の平安(アタラクシア)が真の幸福にあると説いた。
- 快楽主義:苦痛を避け幸福を追求することが幸福につながるという思想。
- 「隠れて生きよ」
ゼノン
- ストア派の開祖
- 怒りや恐怖などの情念(パトス)に惑わされない魂の状態(アパテイア)を理想とした。
- 禁欲主義:自らの理性によって欲望に打ち勝つことが幸福につながるという思想。
- 「自然に従って生きよ」
- ストア派の思想家:セネカ、エピクテトス、マルクス=アウレリウス
倫理に関連するギリシア語
- ミュトス(神話)
- アルケー(根源)
- ロゴス(理法)
- テオーリア(観想)
- フィロソフィア(愛知)
- スコレー(閑暇)
- アレテー(徳)
- プシュケー(魂)
- エロース(憧れ)
- アナムネーシス(想起)
- エイドス(形相)
- ヒュレー(質料)
- フロネーシス(思慮)
- エトス(習慣)
- エートス(性格)
- フィリア(友愛)
