数の分類と実数の性質、絶対値の性質

数の分類

0に1ずつ加えていくことで得られる数の総称を正の整数(または自然数)という。逆に0から1ずつ減じていくことで得られる数の総称を負の整数という。正の整数と負の整数および0をまとめて整数という。

整数nと0でない整数mを用いて\frac{n}{m}で表すことができる数を有理数という。あらゆる整数はその整数自身と1の商で表せられるため有理数である。整数でない有理数には小数点以下の桁数が有限個で終わる有限小数と小数点以下のある桁から同じ数字の列が無限に繰り返される循環小数がある。

小数点以下が無限に続くような小数のことを無限小数という。無限小数のうち、循環小数でない数のことを無理数という。

実数の性質

実数同士の計算について、以下の法則が成り立つ。

formula

交換法則:a+b=b+a,ab=ba

結合法則:(a+b)+c=a+(b+c),(ab)c=a(bc)

分配法則:a(b+c)=ab+ac,(a+b)c=ac+bc

数直線と絶対値

直線上に2点O,Eをとり、線分OEの長さを1と定義することで直線上の点と実数を対応させることができ、この直線を数直線という。また、数直線上の点Aに対応する実数aを点Aの座標といい、A(a)と表す。

原点Oから点Aまでの距離OAをaの絶対値といい、|a|と表記する。a≧0のとき|a|=a、a<0のとき|a|=-aとなる。絶対値について、a,bが実数のとき、次の性質が成り立つ。

formula

\[|a|=\left\{\begin{array}{11}a&(a≧0)\\-a&(a<0)\end{array}\right.\]
\[|a|=|-a|,|a|^2=a^2,\\|ab|=|a||b|,|\frac{a}{b}|=\frac{|a|}{|b|}\]