助動詞must,will(would),
shall(should)

助動詞のうち、be,have,do以外のものを法助動詞(第二助動詞)という。法助動詞は一部の語を除き直後に原形不定詞を置く(ought,used は直後に to不定詞を置く)。また、法助動詞は一文(節)中に一つしか置くことができない。

must

〈必要、義務、命令、当然、推量〉などの意味を表し、「~ねばならない」「~に違いない」というように訳出する。否定文の場合、直後に not を付け、〈禁止〉の意味を表す。

動詞 have を用いて have to do の形で must とほぼ換言できるが、have は客観的に「~する必要がある」というニュアンスをもち、must の方がより語調が強い(must に限らず、基本的に法助動詞は文に主観的な意味を付加する)。ただし、must には過去形が存在しないため、時制が過去の場合は had to do で代用する。

must have done の形で「~したに違いない」という意味を表す。否定文の場合は must の直後に not を置き、「~しなかったに違いない」という意味になる。must には過去形が存在せず、その他の法助動詞の過去形も基本的に過去の意味は表さない。よって法助動詞の過去の意味を表す際には完了形を用いることになっている。なお、must have done は〈過去の推量〉の意味を表しており、過去の必要や義務などは had to do を用いる。

ex.

I must go see a doctor at once.「すぐに病院に行かなければならない。」

He must’ve had a cold.「彼は風邪をひいていたに違いない。」

will

〈意思、推量、習慣〉などの意味を表し、一般に未来の動作(状態)を表すと解釈される。直後に not を付けると〈拒絶〉の意味を表す。また、主語が二人称で疑問文として用いると〈依頼、願望〉の意味を表す。

be going to do で未来を表す用法の代用ができる。ただし、be going to do はすでに決まっている予定を表し、意志未来の用法を代用することはできない。因みに、ここでの be は助動詞であり、現在分詞(going)を伴って進行相を表している。

would

〈過去の習慣〉の意味を表し(≒used to do)、大抵 often や sometimes など頻度を表す副詞を伴う。また、直後に not を付けると〈過去の拒絶〉の意味を表す。依頼や要求の意味で will(can) の代わりに用いることでより丁寧な言い回しとなる。

その他、仮定法や時制の一致など、形式的に will を過去形にする場合にも would を用いる。

ex.

It will rain tomorrow.「明日は雨が降るだろう。」

The door won’t budge.「そのドアはびくともしない。」

I would often play baseball.「昔はよく野球をしたものだ。」

shall

will の強調として、強い意志を表す。疑問文で用いた場合は〈提案〉の意味を表す。

should

〈義務〉や〈推量〉を意味し、それぞれ「~すべきだ」「~のはずだ」のように訳出する。その他、仮定法や時制の一致などで shall の過去形として用いる。

should have done で「~したはずだ」「~すべきだった」という意味を表す。否定文の場合は「~すべきではなかった」という意味になる。

ex.Shall we eat something?「何か食べようか?」

What should I do?「どうすればいいですか。」

He should’ve arrived in New York by now.「彼は今ごろニューヨークに着いているはずだ。」


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