動詞の分類

自動詞と他動詞

動詞のみで動作あるいは状態を表す語を自動詞という。さらに、主語に対する説明を要する自動詞を不完全自動詞、必要としない自動詞を完全自動詞という。例えば、You run. という文に関して、run という単語はその語単体で走るという動作を表すことができるため完全自動詞とみなすことができる。また、He became a doctor.  という文に関して、became は彼が何になったのか説明する語( a doctor )を必要とするため不完全自動詞とみなすことができる。

一方、動作あるいは状態を表すのに動作の対象を必要とする語を他動詞といい、目的語に対する説明を要する他動詞を不完全他動詞、必要としない他動詞を完全他動詞という。例えば、I opened the door. という文に関して、開けるという動作は対象( the door )がないと行えないため、open という単語は完全他動詞とみなすことができる。また、I kept the door open. という文に関して、保つという動作を行うには対象( the door )を必要とし、さらに対象の状態を表す語( open )も必要とするため、kept は不完全他動詞とみなすことができる。

自動詞と他動詞に関する注意点

同じ動詞でも、自動詞と他動詞で意味の異なる語が存在する。例えば、run という動詞は自動詞として用いると「走る」という意味を表すが、他動詞として用いると「経営する」という意味を表す。また、lie「横たわる」とlay「横たえる」のように、自動詞と他動詞で形の異なるものも存在する。

自動詞と他動詞で意味の異なる動詞の例

単語自動詞の意味他動詞の意味
run走る経営する
stand立つ我慢する
attend注意する出席する
do間に合うする
move動く動かす

自動詞と他動詞で形の異なる動詞の例

自動詞他動詞
lie「横たわる」lay「横たえる」
rise「上がる」raise「上げる」

自動詞と間違えやすい他動詞の例

単語意味
reach到着する
marry結婚する
enter入る
mention述べる
discuss議論する
answer答える

他動詞と間違えやすい自動詞の例

単語意味
arrive at到着する
apologize to謝る
conplain to不平を言う
agree with同意する
graduate from卒業する

動作動詞と状態動詞

状態を表す動詞を状態動詞といい、それ以外の動詞を動作動詞という。原則として状態動詞は進行形にできない。

同じような意味の単語同士でも、微妙なニュアンスの違いによって動詞の種類が異なる場合がある。例えば、see と look はどちらも「見る」という意味をもつが、see は対象が視界に入っているという状態を表すため状態動詞であり、look は視線の移動を表すため動作動詞である。

動作動詞の例

単語意味
walk歩く
watch見る
teach教える
blinkまばたきする
stop止まる

状態動詞の例

単語意味
belong所属している
appear~に見える
hear聞こえる
know知っている
think~だと思う

本動詞と助動詞

後に必ず準動詞を伴う動詞のことを助動詞といい、それ以外の動詞のことを本動詞という。助動詞はさらに第一助動詞法助動詞(第二助動詞)に分けられる。

助動詞一覧

be,have,do,must,will,shall,can,may,ought,used,need,dare

このうち、be,have,do,need,dare は本動詞としても用いられる。

一般動詞とbe動詞

be のことをbe動詞(あるいは存在動詞)といい、それ以外の動詞のことを一般動詞という。be動詞には本動詞と助動詞両方の用法があり、本動詞の be は自動詞かつ状態動詞である。be動詞の用法については存在動詞(be動詞)を参照。


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