同等比較、倍数表現

原級比較

原級比較の用法

2つのものを比較し、両者に差がないことを表す場合、原級比較を用いる。原級比較は基本的に asas ~ の形をとり、「~と同じくらい…だ」という意味を表す。例えば、He is as tall as I. は「彼は私と同じくらい背が高い」という意味になる。このとき、tall の前の as は「同じくらい」という程度を表す副詞である。一方、tall の後の as は「~と比べて」という意味の接続詞であり、後ろに SV を伴う(上記の例文では V 以降が主節と重複するため省略されている。)。そのため、比較対象の人称代名詞は主格になる。また、… には形容詞・副詞のほか、〈数量形容詞+名詞〉が入ることもあり、その場合、「~と同じくらい…の」という意味になる。

not as[so] … as ~ で「~ほど…ではない」という意味を表す(不等号で”<“のイメージ)。否定文では副詞の as はしばしば so で置き換えられる。

倍数表現

副詞 as の前に倍数詞を置くことで「~のA倍(A分のB倍)…だ」という意味を表す(倍数詞については数詞を参照)。また、比較表現(as … as)の代わりに〈the 名詞 of〉を用いて倍数を表すこともできる。その際、名詞にはlength,size,height,depth,number,amount などが用いられる。

原級比較の慣用表現

  • as … as possible「できるだけ…」
  • as … as S can 「できるだけ…」
  • as … as any ~「どの~にも負けず劣らず…だ」
  • as … as ever 「相変わらず…だ」
  • as … as (…) can be「この上なく…だ」
  • don’t so much as do「~さえしない」
  • without so much as doing「~さえしない」
  • as many[much] as 数詞数詞もの」
  • as good as ~「ほとんど~と同じ」