不定詞と動名詞の使い分け

不定詞と動名詞のイメージ

不定詞、動名詞はともに他動詞の目的語として用いられる。不定詞と動名詞はそれぞれニュアンスに差異があり、動詞によってどちらを目的語にとるかが決定される。

不定詞は〈未来指向〉のニュアンスを含む。不定詞を目的語にとる他動詞の例として hope,decide,offer などが挙げられるが、これらの単語はいずれも未来の行為・行動を念頭に置いている。

一方で動名詞は〈過去指向〉〈行為の中断〉などのニュアンスを含む。例えば admit,miss などは過去の行為・行動を、finish,quit,stop などはそれまで続いていた行為を念頭に置いている。

動詞と不定詞・動名詞

不定詞のみを目的語にとる他動詞、動名詞のみを目的語にとる他動詞、不定詞と動名詞の両方を目的語にとる他動詞の例を以下に挙げる。上述した不定詞・動名詞のイメージとの乖離を覚える単語については特に注意して覚えたい。

不定詞を目的語にする動詞

単語
agree
care
decide
decline
demand
desire
expect
fail
hope
intend
learn
manage
offer
plan
pretend
prepare
promise
refuse
scheme
wish

動名詞を目的語にする動詞

以下の表のうち stop については直後に不定詞を伴うことがある。このとき、stop は自動詞であり、不定詞は副詞として働いている。

単語
admit
avoid
consider
deny
discuss
enjoy
escape
excuse
finish
give up
imagine
mind
miss
object to
practice
put off
quit
resist
stop
suggest

両方を目的語にする動詞

単語
begin
cease
continue
hate
intend
like
love
neglect
start

以下の単語は目的語に不定詞をとるか動名詞をとるかで文の意味が異なる。基本的には不定詞の場合にはまだ起きていない事柄、動名詞の場合には過去に起きた事柄を表す。

単語不定詞動名詞
forget~し忘れる~したことを忘れる
need~する必要がある~される必要がある
mean~するつもりだ~することを意味する
regret残念ながら~する~したのを後悔する
remember~するのを覚えている~したのを覚えている
try~しようとする~してみる
want~したいと思う~される必要がある